124．愛の表現、様々。

今日の回転寿司のバイトは、朝セブンのバイトをしていた自分が連日バイトの疲れでぶっ倒れる寸前の状態だということを軽く忘れてしまえる様な忙しさだった。

先ず、昼間の客の入りが半端無い。
裏方からはデザート等サイドメニューを流すのだが、出した瞬間に完売する。
これでも平常時の3倍は流す準備をしていたというのに、1日中持たすことが出来るほど準備したというのに、全て開店3時間で使い切った。
3時になってもほとんど満席。
休憩に入り、5時に休憩を上がったときにはもう、既に満席。
話によると4時あたりから客が入り始めて4時半には満席になったという。

まぁ、そんな状況であったわけであるが。
5時に休憩を上がるとき、フロアで接客担当をする人間は2人居るはずだった。
だが、実際は1人のみ。
裏方もオーダーで終われる中、フロアの対応もしなければいけないという状況だった。

誰が居ない。
1つ下の女の子が居ない。
あ、居なかった女の子が裏方の入り口で私服でなんか呼んでる。
行く。
「店長さん呼べますか？」
と。
いや、無理無理。忙しすぎだよ。雰囲気読めよ。
本当に今すぐの用事なのか？てか、さっさとシフト入れよ。
「どうしても今すぐ・・・」
他の社員さんじゃいけないのか
「あ、それでもいいです」
ということで、裏方での作業に追われていた社員さんに無理言って彼女の話を聞いてもらえるように手配。
文句言われちゃったよ。何で俺が謝ってんだ？

数分後、その社員さんが帰ってくる。
眉間に皺を寄せて帰ってくる。
「何で俺が痴話ゲンカに巻き込まれなきゃなんねぇんだ！！」
何かあったんすか？
「指輪がなくなったんだとさ、で、俺がなんかギャーギャー言われる羽目になった」
すいません、本当に。
…何で俺が謝ってんだ？
とりあえず、元あるべきシフトに…なってねぇなぁ。
ホントなら富士のような洗い物なんて出来てるはずないのに。
てか、その彼氏とやらマジふざけんな。いね。
と、心の中でつぶやく。
誰が聞いてるか分らないですから、チキンなもんで。

シフトを上がる。
終始忙しかった。
とても作業が残ってしまった。
パートのおばちゃんに軽く怒られた。
すいません。
こればかりは心の中でも責任を擦り付けるわけにもいかぬ。
自分の選択の末だもの。

8時にシフトを上がった俺は、一緒に上がったご近所さんの先輩と話しながら帰り支度をしていた。
今日の女の子の痴話ゲンカをネタにして。
噂をすれば何とやら。
ご当人登場。
「今日は本当にごめんなさい」
あぁ、次は勘弁な。

女の子、なにか休憩室をうろうろしてる。
何か探してるんだろうか。
「指輪がなくなっちゃったんです」
それが痴話ゲンカの原因ですか
「昨日、今日と連続で無くしてしまいまして、それを彼氏に連絡したら『2日連続で無くなるのはおかしい』って乗り込んできて・・・」
あぁ、そんな経緯だったのか。

その後、30分くらい先輩とその子と俺で指輪を探すが、見つからない。
諦めて帰ろうか。

さてさて、そういや彼氏はどんな人？
「30才で、ニートやってますが転売で稼いでます。自称自営業です。ばかです。ほんと馬鹿です」




・・・。

その話を聞いてふと思う。

今日の忙しさの中、そんな空気読めてない行動を起こされたもんだから、女の子の評価は激減ですわな。
皆、愚痴ってましたからね。

指輪探しの最中に聞いてみた。
で、忙しくて無理とか伝えなかったのか？
人が割けないほど忙しいってのは見ただけで分っただろうに。
「彼氏が『この件で店長と話がしたい。話が出来るまで働かせない』と言っていまして」
・・・。
これを聞いてから言葉を失った今日の俺。

私用で人の生活壊すようなことするなよ。
アルバイトはともかく、社員の方は売り上げを伸ばすことで食ってるんだからさ。
良いよな、ニート。そういった制約ねぇもん。
なんか、彼女の家でニート生活してるみたいだしさ。どこまで人様に迷惑かけてんだよ。
で、社員さんを呼び出したらガンを飛ばしまくるだけ。せめてなんか言えよ。
というより、なんで店長と話をするんだ？
完全に関係ないべ。

さてさて、話がそれてしまった。感情に流されるな、俺。
それにしても、そんな行動をとれば彼女がアルバイトとしてとても居づらい立場になることは分ってたんだろうか。
実際、居づらそうな雰囲気になってきてるし。
「それも彼氏が私を想ってくれているからだと思います」
・・・。
恋は盲目言うが、本当なんだな。
俺の常識じゃ信じられない。
それによって日常が壊されてもか。
気付かないんだろうな。

あと、指輪探しをしている最中に先輩と女の子の指輪談議が盛り上がっていた。
俺蚊帳の外。
そこで
「一度、彼氏が『これ、グラム単位で売れる指輪だぜ』って言ってくれた指輪があったんですよ」
だそうだ。
で、彼氏はそれで何を伝えたかったんだろうな。
金かけてりゃ愛は大きくなってるのかね。

まぁ、相当、双方とも相手に金をつぎ込みまくってるようだし、お似合いっちゃぁお似合いだが。

・・・、何か、僻みで記事を書いてるみたいだな。
まぁいいさ。


俺はまだ、誰とも相思相愛とかにはなったことは無い。
これからもそうなんだろう。
だから、そういったことには疎いのだが。。。

愛の表現って何なんだろうね。
今回のように、なんだか分らない頭の悪いケースもあれば、
束縛するのが愛！という人も居るし
束縛されるから愛されてるんだ！と考える人も居る。
叩かれたい、叩きたい。
金をかけたい、金をつぎ込んでもらいたい。
互いに牽制しあう絶妙な関係がいい。
ボケと突っ込み。
エトセトラ。

こういった事例を見てきて、思う。
何か歪んでねぇか？って。
そういうのが好きというのは否定しないさ。
俺だって、精神的加虐心があったりするしな。じわじわと、じっくりと・・・おっと、いけないいけない。

そういう波長が合って、初めてうまくやってけるんだろうな。ヤッていくとかそういう意味でも。
ジグソーとまではいかない。
せめてチープな歯車ぐらいの遊びを持つ程度に。

俺はそういうのを全く体験したことが無いけどさ。
ただの憶測で、勘違いがさらにねじれたものかもしれないけれど。

要は、結論付けちゃうとこんな感じでしょうか。

―愛し合う二人には固有の世界がある。

こんな一言。
お粗末さまでした。


…今日誕生日の女の子（中学のときの知り合い）にお祝いのメールを送ったら、『iﾓｰﾄﾞｾﾝﾀｰ』さんからメールが返ってきました。
俺のつまらないメールを律儀に即返信してくれるなんて有難いね。
ははは・・・。
「ﾕｰｻﾞｰが見つかりません。@以前をご確認ください。」
ちょっとかしこまりすぎじゃないか？
ははは・・・。
中学のときに交わした友人同盟などこんなもんです。
ははは・・・。
一時は犬猿の仲だったのが普通に話し合える友人にまで上り詰めたという歴史。
ははは・・・。
「ずっと友達な！」こだまする。
ははは・・・。
全ては走馬灯のように。
ははは・・・。
ははは・・・。
ははは・・・。
今は元気でやってるんだろうか。
テニス、頑張ってたよなー。